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言葉の難しさ――里親・里子という言葉
 数年前から頭の片隅で常に意識しながら、未だに良い解決策を見出せない問題があります。

 みずちさんが保護した子猫たちの里親募集記事が、「里親募集」から「飼い主募集」に変わっていることに、今日、気づきました。

※『里親さん』という呼び方に関して、本来の意味を問うメールを頂きました。
メールを頂きまして色々と考えさせられ『飼い主さん』という呼び方にしました。


 と書いていらしたので、動物に対して「里親・里子」という言葉を使うことを苦々しく思っていらっしゃる方が意見されたのでしょう。
 先日も、発言小町に「ペットに里親・里子という言葉を使わないで」というタイトルでトピックを作成された里親の立場の方がいらっしゃいました。このトピはすぐに削除してしまわれたようでしたが。

 私は、母の友人が里親ボランティアをしていたので、中学生の頃から里親制度を知っていました。母の友人が里子にしていた子どもたちの中には私と年の近い女の子もいました。学校が違うため、それほど親しくはなれなかったのだけれど、とても明るい子で、彼女が実親の元へ帰るまでは時々一緒に遊んだものです。
 だから、里親制度については、割り合い正しく認識している方だと思います。

 それでも――いや、だからこそ、最初に猫に対して「里親」「里子」という言葉を使っているのを聞いた時は、「すばらしいことだな」と思いました。
「ペット」「愛玩動物」「飼う」「飼い主・飼い猫(飼い犬)」といった言葉が嫌いだったからです。これらの言葉には、「動物は人間より下等な生き物で、殺してもおもちゃにして虐めても構わない」という意味が含まれているように思われてならないのです。
 これらに替わる言葉――特に、「ペット」という言葉に替わる言葉が欲しいというのは、動物好きには多く、「コンパニオンアニマル(伴侶動物)」とか「パートナー」といった言葉が作り出されてはいるものの、今ひとつピンとこなくて、どれもあまり普及していない気がします。

 そんな中で、唯一、行き場のない動物の新しい家族を、「貰い手」や「飼い主」ではなく「里親」と呼ぶことが、ここ数年の間にあっという間に広まったことは、この言葉がどれだけそうした“想い”に応えるものだったか、という証明ではないかと思うのです。

 とはいえ、ここには、やはり問題もあるのは事実。

犬や猫じゃない
http://www.sanyo.oni.co.jp/sanyonews/2007/05/25/2007052508151725002.html(山陽新聞)

 虐待されて保護された猫の里親を探しているという新聞記事を見て、里子になっている中学生の男の子が「おれたちは、犬や猫じゃない」と言ったという記事です。
 以前にも、里親をされている方が、
「子供が学校で『おまえも里親探ししてもらってもらったんだろう』とか『おまえのお母さんは猫なんだ。だからおまえも猫だ』とか言われていじめられるので困る」
 とおっしゃっていたのを聞いたことがあります。こういうイジメ(当人たちにとっては軽いからかい気分?)は、それ自体が問題だとは思いますが、それにしても、あまりにも動物たちに対して里親・里子という言葉を使うことが一般的になり過ぎて、本来の里親・里子さんたちが嫌な思いをしていることは、本末転倒も甚だしく、考えるべきことだと思います。

 しかし、現実的には、ここまで普及してしまった言葉を今更使わなくするというのも難しいのではないか。私自身、「飼い主」という言葉は今後も使いたくありません。何か、「里親・里子」という言葉以上にぴったり来る言葉があればいいのだけど……。
 と、色々考えながら検索しているうちに、私が思っていることとほとんど同じご意見のblog記事を見つけたので、こちらをリンクしておきたいと思います。

動物愛護奮闘記
2007年05月26日 里親里子という言葉
http://blogs.dion.ne.jp/sin17/archives/5657458.html

 一番良い解決法は、やはり、誰も傷つかない、誰も不快に思わないで済む新しい言葉を作り出すことだと思います。しかし、ただ作ればいいというものではなく、使う人たちが歓迎して受け入れられるものでなければ意味がありません。

 言葉というのは、本当に大切で難しいものだな、と思います。

------追記

 でもね。本当は言いたい。逆なんだよって。
 人間に使っている言葉だからこそ、犬や猫たちに使いたい。それほど大切に愛しているんだってことを伝えたいから。
 里子さんたちが「俺たちは犬や猫じゃない」と言うのではなく、犬や猫たちが、「僕らは人間じゃないんだけどね。(苦笑) でも、同じくらい大切だって思ってもらえてるから嬉しいよね」と言うのが正しいんだってこと。
 私は自分の猫たちに対して、自分を「ママ」と称しているけれど、それを聞いた人間の子供に、
「変なの~。おばちゃん、猫のママなの? おばちゃんは猫なの?」
 と(今のところ)言われたことはないので――まあ、たとえ言われても、「そうなのー! 実はおばちゃん、猫なのよ」と喜んで言いそうだが。(^^;ゞ――それと同じと考えてもらうってのは……やっぱり、ダメなんだろうな。(´・ω・`)

 少しくだけて書いてしまいましたが、茶化しているわけではなく真剣にそう考えています。

 かなり余談で蛇足だけれど、昔、うちの母が、
「あなたがママなら私はおばあちゃんなのー? それはイヤだわ! 私のことは、“お母さん”って呼びなさいね」
 と、かなり本気で猫たちに訴えていたのが笑えました。(注・うちの母はあまり猫好きではありません)
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